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学長が学長選挙の廃止を宣言する日

などと書いたらアクセスが上がるだろうか、などと思った。望ましいとは思わないが、あり得ない話ではない。

 教育再生会議は、福田内閣になってから、内容的にはさしたる進展がなかった。というより、内容面では安倍内閣時代に出尽くしたと見るべきだろう。最近はこれまでの報告内容をフォローする話が多く、特に強調されていたのは、「学長の強いリーダーシップ」、「教員による学長選挙の廃止」、「学長による学部長任命」、くらいだった。たぶん、国立大学に理事などで入っているお役人から、部局主義が「改革」阻害の元凶であるといった趣旨の報告が入ってゆくのだろう。まあ、確かにそういう面はあるが。
 最近のニュースでは「政府の教育再生会議(野依良治座長)は、これまでの第1~3次報告の提言を実行するための新たな組織や制度の創設を政府に求めることを決めた。」(読売、1/22)といった記事がよく載る。要するに福田内閣になってからの教育再生会議の議論は、検討の段階を過ぎて、実施の段階に入りつつあった、と見るべきなのだろう。
 今後どうなるか? たぶん、文科省が直接国立大学にどうしろとは言わないだろう。ただ、最善の事態は、教育再生会議であがった項目が次期中期の評価項目となり、その結果によってその次の大学の立場が決まることだろう。悪い事態は、その「評価」が早まることである。
 教育再生会議で議論された項目は、部分的には既に大学に求められていると見てよい。少なくともGPなどの申請をする上での項目にはだいぶ前から一部入っている、と思う。
 ただ、大学運営、特に学長選挙などに関する事項は、新たに求められる項目になるだろう。
 経済財政諮問会議のように、市場タイプのメカニズムによって大学を制御するという考え方からすると、「学長の強いリーダーシップ」以下をあえて求めるのは、笑い話である。しかし官僚規制によって国立大学を維持する(保護する)という考えからすれば、教育再生会議の議論の方向は理解せざるを得ない面がある。国が資金を出すためには、出して国民の損とならないことを役所として担保しなければならない。公的資金が政策目標に沿って執行されていることを見せないといけない。
 抵抗はあるだろうが、国立大学の執行部は、学長選考規程ないし運用において、小出しに文科省に譲歩せざるを得ないだろうと私は思う。どの程度の「小出し」で済むかは微妙な問題であり、あるいは「大出し」の方が合理的であるかも知れない。
 何時の時点かは分からないが、大学執行部がこの種の判断をすることについては、ある程度織り込んでよいだろう、という気がする。

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